路上復帰から３ヶ月あまりで一時帰宅してきました。ちょっと乗ってみましたがまあまあ悪くはありませんでした。ナンバープレートから、「六甲なヒト号」と命名しましたが、そこそこにしておいてほしいと思う親心であります。
乗った感じ（13.06.29）
１ 乗車姿勢
� ，�るぶし間が狭い ・・・◎
�� ステップが割りと後ろめ ・・・用途によって○ 〜 △
元気に走っている間は良いですが、長時間になると腹筋で上体を支える割合が高くなります。
�� 腰の位置が拘束的 ・・・△
後ろへ引こうとすると、とシート形状で規制されてしまいます。シートは固め、幅狭いめ。特に前の方が狭くなっています。足つきをよくする役には立っていますが広い方が、長時間乗るには、ある程度幅があった方が自由度があってよいと思います。
２ エンジン
２０ｐｓという出力表示ほど遅いわけではありません。街中や郊外の街道を４輪と同じペースでてろてろ走る分には静かでいいです。
山道をそれなりに元気に走ろうとすると、７千回転くらいからがまあまあという領域です。エンジンの回り過ぎを避けるための安全を見込むと、使えるのは＋２千回転だけ、ということで、スロットルを大きく開けたりギアをカチカチで、２ストチックな忙しさです。カーブの深さや対向車を見ながらまじめに考えないといけないので大変楽しいです。早起きして２時間くらい走り回るのが向いてそうです。
３ ハンドリング・サスペンション
クルクルまわりたがる割にタチが強くてコケそうな気がしません。つい調子に乗りそうなところはキケンです。
前サスペンションはもう少しばねが固かったら、強力なブレーキをもっと生かせそうです。乗り心地はとてもいいので、どうしても変えたいという程ではありませんが、元気よく走る路線に向けるとしたら、まずばねだと思います。
後サスペンションは片側のロッドが錆びていたので、合わせてみたらフィットしたＸＪ７５０Ｅのに変えました。なのでオリジナルがどうかは？ですが、ソフトな腰あたりで過不足なく満足してます。
４ まとめ
「小さくて回すと面白いけど、高速道路はちょっと怖いなあ」という感じです。（とりあえずおしまい） ＨＯＭＥ／もどる
車体の構成
８７年に、ヤマハの人からこんなことをお伺いしました。「ＳＲ４００/５００は、メーカーが予想していなかった楽しみ方をするファンが現れた。乗るだけでなく、磨き上げたり、自分なりにカスタムしたりという楽しみ方、オートバイ文化が育ってきた。ただ、乗り続けようとすると、２年ごとに一定の費用が必要な車検が課題になってくる。それで、例えば仕事や家庭もあって、あまり距離は乗れないけれど、バイクを大事に乗り続けたい大人向けに企画したのがＳＤＲ。性能だけでなく磨きに耐える質感や、ひとつひとつのパーツのデザインにも力を注いだ」
ＳＲＶは、ＳＤＲの４スト版的な性格があると思います。名前にも反映されているとおり、ＳＲのイメージを大事にしながら、「日常」との折り合いを上手につけたモデルという気がします。排気量の割にはスピードが乗らないけど、峠道を楽しめるバランスのいい車体とリーズナブルな維持費がＳＲＶの良いところで、反対にもう一つ、と思うのは初心者を意識したのか、低めの減速比設定や総じてコンパクトにまとめた車体の窮屈さです。乗り始めてしばらくは満足できるけれど、慣れてくるとエンジンの非力感や荷物のことが気になり、例えば装備の充実した大型バイクとツーリングに出かけたのがきっかけになって乗り換えてしまう、というようなパターンが思い浮かびます。時代背景として、高速道路の敷居が低くなってきたこと、同じヤマハのマジェスティのブレイクなどもあって、２５０ｃｃのロードバイクは立ち位置の取り方がだんだん難しくなっていったのだと思います。
考え方はともかく、実車を触って思ったのは、ムダや遊びのない、車体全体のバランスとまとまりのよさです。凝縮感にもつながっているので外観上重要な要素ですが、その反面、整備に手間がかかります。ステアリングヘッドからヘッドランプの間はぎっしりで、ヘッドライト、メーターをバラバラにしないとステアリングステムにたどり着けません。気化器や負圧を利用した燃料ポンプまわりも同じ傾向です。ＸＶなど、８０年代の車体と比べると、フランジ付きのボルトナットが多用されていて、「プレーンワッシャ＋場合によってはスプリングワッシャ＋ナット」というような手間がなく、フランジナットをボックスレンチで押し付けながら締めたらＯＫ！ なところがほとんどです。組み立てやすいのは生産上だけでなく、自分で修理する際にもよいことですが、例えば樹脂製の部品の多用のように、長く使う上で大切な要素とのトレードオフの合理化の側面もあると思います。
今回購入したのは９３年型の４ＤＮ２で、フレーム番号は４ＤＮ−０２５１０１からということなので最初の１００台目くらいでした。色目はエンプレスマルーン、「皇后の栗色」ということです。
４ＤＮ１からの変更点はシリンダヘッドの締結ボルトなど一部の部品、クラッチからミッション（一部シャフトも）、前フォークのアウターケース、シートアッシー、リアアームなどなど結構変わっていました。その中で一番大きいのがステアリングヘッドベアリングのアンギュラ化です。以降、３型はプレミアムなＳタイプ、４型はシングルシートと大型キャリアのついたモデルで、エンプレスマルーンのは郵政向。５型、６型はルネッサで９６年３月の発売です。今見てもオレンジカクテル１の車体色はとても魅力的です。なんでホイールのリムを鉄製にしてしまわれたんでしょうか、残念な変更でした。
フレーム
ステアリングヘッドパイプの上端の支持方法が独特ですが、基本的には正調ダブルクレイドルで、パイプが太くて接合部が長くとってあり、溶接後の表面処理に気を使ったのか、目が楽しみます。Ｓのミッドナイトグレーのフレームはヤマハスポーツの文法に沿ってると思いますが、皇后栗色も大変きれいです。
すべてのエンジンマウントにラバーブッシュが使われています。真剣にさわり始めると高く付きそうです。スズキさんは、こういう消耗品を細かく部品設定されているのが大変立派と思います。
インテーク
たいへんＸＶチックな作りです（部品は違いますが）。ＸＶのフレーム内のエアクリーナーケースに該当する樹脂製のダクトがシート下のエアエレメントと２つのシリンダの間の上部に位置する気化器を接続する構造です。地味ながら存在感の大きい部品です。
気化器
ミクニ製です。総じてねじが小さめで作業に気を使います。単室容量が１２５ｃｃということでこんなものなんでしょうか。アイシング対策のヒーターユニットが組み込まれています。前後で仕様がことなり、前側が３０Ｗ，後側が２０Ｗです。ホントにそんなに加熱するのかどうか、これは走らせて見ないと分かりませんね。パイロットスクリューの調整、前後の同調も車載のまま簡単に作業ができます。
前サスペンション
簡素な作りで、大変軽く仕上がっています（比べる相手が５Ｋ０ということで）。長さが短めなのも効いています（剛性アップにも）。できればキャップボルトに空気弁を追加したいです。インナーチューブは外径３８ミリということで、どこかにあるはずの１ＫＴの前周りを挿げ替えてみたいです。
後サスペンション
車体への取り付け方は１ＪＫチックでコンパクトでいい感じです。まだアッシーで出ます（１３．０２）。およそ１万５千円、Ｓタイプは倍以上ですがカッコよさも比例してます。
ホイール
タイヤを外してみると、驚きの軽さです。パンクした際の修理が手間なのでリアアームごと１ＪＫの足回りに置き換えようかな？とも思っていましたが、よく走ってから決めることにしました。
すごく差があったのが前後のスペーサの作りです。前は見るからに強そう、後はみるからにナマクラそうです。
前ブレーキ
片押し異径２ポットということで、公道仕様としてはもっともリーズナブルなスペックだと思います。写真にはありませんが、ブリードボルトのキャップがなかったので、あまっていた自転車のタイヤの空気弁のフタをはめてみたらぴったりでした。
